抵当権抹消登記に必要な印鑑は実印？印鑑証明書も必要なの？

そもそも抵当権抹消登記をするには委任状や登記申請書に押印をする必要があるのでしょうか。

抵当権抹消登記が法令に基づき行われるものである以上、押印が必要かどうかは法令に定められているはずです。さて皆さまは、不動産登記令という偉大な政令をご存知でしょうか。

何を隠そう、この不動産登記令に押印が必要かどうかの答えが書いてあるわけですが、

不動産登記令によりますと、

抵当権抹消登記申請書には原則「押印」せよ

と定められています。

 しかし、原則があれば例外もあるわけでありまして、

この例外は不動産登記規則という別の法令にあります。

不動産登記規則によれば、抵当権抹消登記申請書に

「署名」するなら「押印」は要らないということです。

以上が、抵当権抹消に押印が必要かどうかの根拠法令でありますが、

要するに

「記名押印」か「署名」のどちらかがあればいいですよ！

ということなのです。

なお「記名」とは典型的にはパソコンによる印刷文字であり、

「署名」とは典型的にはご本人による手書きのサインです。

 「じゃあ抵当権抹消登記は、サインをしておけば、印鑑を押さなくていいんだね」

とお思いになる方もいらっしゃることでしょうが、ちょっとお待ち下さい。

印鑑、特に訂正印（正確には捨印）がないと、

文字の修正が必要になった場合に、わざわざ法務局の窓口に出向いたり、

最悪の場合、手続きを取り下げざるを得ないことになったりと、

非常にやっかいなことになります。

結局、

抵当権抹消登記申請には訂正印が必要

ということになり、「記名押印＋捨印」又は「署名押印＋捨印」をしておくのが無難であるということに落ち着くこととなるのでございます。 

ただし、訂正印は相手方に悪意があると予期せぬ改ざんに悪用される危険性があります。

この点でも信頼できる、

抵当権抹消登記の国家資格者『司法書士』

に手続きの代行をご依頼されることを強くお勧め致します。

抵当権抹消登記に印鑑が必要だということは既にご説明しましたが、

結論からいいますと、原則として認印（シャチハタは使わないのが普通です）で十分です。

もっとも実印は認印を兼ねますから、

登記を厳粛に行いたいという方は実印をご使用になっても構いません。

ただしこれにも例外がありまして、

①銀行などの抵当権者から受け取られた抵当権の登記済証や登記識別情報通知を紛失してしまった場合や、

②住所に変更があったのに長い間放置したため役所で住民票の除票などが取得できず、法務局に対する上申書が必要になった場合には、

抵当権抹消登記といえども実印が必要になることがあります！！

そして、押した印鑑が実印であることを証明するため、

発行後３箇月以内の印鑑証明書も必要になってしまいます！！

ですから皆さまはできるだけ

住所を変更したら早めに住所変更登記をしましょう。

銀行からもらった抹消書類は大切に保管しましょう。

それでも困ったときは、ぜひ抵当権抹消してnetにお問い合わせして下さい！

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