私の場合、抵当権抹消に先立ち相続登記が必要ですか?

抵当権抹消登記には破ることのできない順序があります。

横浜の私の場合の相続登記もボクも順序よく!
横浜の私の場合の相続登記もボクも順序よく!

 相続が発生している方の抵当権抹消登記についてよく問題となるのが相続登記が必要か否かということです。

抵当権抹消登記の税金は1000円ですが、相続登記の税金は不動産の評価額により増減します。評価額3000万円なら、

税金だけで、ざっと12万円也!!

 

 

大金ですから、できることなら安い抵当権抹消登記だけ済ませて、高額の相続登記は後回しにしたいと思ってしまうのも無理からぬことではあります。

 

 

しかし登記の世界は非情なもの。高額の相続登記をしなければ安い抵当権抹消登記を受付けてくれない場合があるのです。

 

 

例えば次のケースを考えてみましょう。 

平成○年3月 ローンが残った抵当権付き不動産の所有者である父が死亡し、これを長男が単独で相続。

同年4月 長男が父の残したローンを完済し、抵当権が消滅。

 

 

このケースで、相続登記をせず、抵当権抹消登記だけをすると、父が死亡していたはずの4月に、父が生存したままローンが完済されたかのような登記が作出されてしまうわけです!!

 

 

登記の本質は当事者以外の第三者から登記に対する信頼を得ることです。このような間違った登記が作出されると、

登記に対する信頼が根底から揺らいでしまう

のです!!

 

 

したがってこのケースでは相続登記が必須と相成ります。

 

 

ではこれらを相続登記の要否早見表にて確認しておきましょう。

 

 <完全場合分け!!相続登記の要否早見表>

  ローン完済日がの場合 ローン完済日がの場合
 

相続

の場合

①相続→②完済の順に事実が発生した場合

①完済→②相続の順に事実が発生した場合

(その1)

抵当権抹消登記だけ

申請したいNG

相続登記が必須の前提

(その2)

相続登記だけ

申請したいOK

もっとも抵当権抹消もするのが普通

(その3)

両方の登記を連続して

申請したいOK

(その1)

抵当権抹消登記だけ

申請したいOK

もっとも相続登記もするのが普通

(その2)

相続登記だけ

申請したいOK

もっとも抵当権抹消もするのが普通

(その3)

両方の登記を連続して

申請したいOK

贈与

の場合

 

①贈与→②完済の順に事実が発生した場合  ①完済→②贈与の順に事実が発生した場合

(その1)

抵当権抹消登記だけ

申請したいNG

贈与登記が必須の前提

(その2)

贈与登記だけ

申請したいOK

もっとも抵当権抹消もするのが普通

(その3)

両方の登記を連続して

申請したいOK

(その1)

抵当権抹消登記だけ

申請したいOK

もっとも贈与登記もするのが普通

(その2)

贈与登記だけ

申請したいOK

もっとも抵当権抹消もするのが普通

(その3)

両方の登記を連続して

申請したいOK

 

※ご注意:その1~3全ての場合の抵当権抹消手続きに際して

結構な枚数の戸籍の収集が必要になります!!

横浜の抵当権抹消してnetへの扉
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